2020.12.12
和食の基本食材である昆布。
美味しい出汁が取れるが、コツを抑えて上手に出汁を取らないとエグ味や苦みが混じって美味しい出汁にならない。
昆布自体、結構クセがあり、中々扱いが難しかったりするのだ。
自分に言わせれば、昆布は結構なじゃじゃ馬だと思う。
昆布出汁の取り方は、水から煮て沸騰前に引き上げるのが基本。
何故沸騰前に引き上げるかと言うと、美味しい旨みだけを出汁に移す為。
昆布をしっかり煮込んでしまうと先述したエグ味や苦みが出汁に出てしまうのだ。
そこでうおぬま屋の取り扱う昆布巻き。
出汁昆布と基本的に同じ昆布を使っているのはもちろんなのだが、こちらは煮込まなければどうにもならない。
煮込んで軟らかい食感にならなければ美味しい昆布巻きとは言えない。
まあ、多少歯応えを残したとしても、生の昆布の様に硬くてはどうにもならない。
適度の食感が求められるのは当然な事。
しかし、煮込めばエグ味と苦みが出てしまう・・・。
そのジレンマを解決する一般的なやり方は、味濃く味付けする方法。
濃い旨みや甘味で、エグ味と苦みを覆い隠して気にならなくしてしまうのだ。
昆布巻きと言うと、佃煮のように濃い味付けなのがほとんどなのは、その為だ。
昆布巻きは、中高年には根強い人気が有るものの、若い世代や子供達には、やや不人気である。
おせち料理の中で、不人気ベスト3に入っているのだそうだ。
その昆布巻き不人気の大きな理由の一つが、今の食事に合わない濃い味付けなのは、想像に難くない。
薄味指向は、時代の流れ。
それを受け、薄味の昆布巻きも時折見掛けたりするが、大概が失敗となっている。
その理由は、他ならない、じゃじゃ馬昆布娘の手綱を取る方法を放棄するから。
昆布は、薄味にすれば素直に従う様な、従順な食材では無いのだ。
魚沼食品が今、開発中の新製品の昆布巻き。
「スープ(出汁)がジュレ」で有る事や、「柑橘やスパイスで風味付けして洋風」である事などが特徴であるが、それ以前に「佃煮の様な濃い味付けでは無い昆布巻きである」という大前提がある。
どうやら、じゃじゃ馬昆布娘を手懐ける、新しい方法を見付けられたようなのだ。
なので薄味に出来る。
見付けたなどと言うのは憚られる程、単純で一般的な方法ではあるけれど、誰も気が付いていないのも、ほぼ間違いようだ。
気が付いてみれば、そんなに難しい技術ではない。
けれど、もしかしたらかなり画期的な事を見付けたのかもしれない。
まあ、たまたまなのだけれど・・・。
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